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(前回予告)次回はいよいよ本当に”ほむぺ”と”ブログ”と”スパムメール”について書ければと思います。

 
と予告しましたが、その前に実際に2000年当時に公式ホームページを制作した際にかかった予算なんかについてまず説明したいと思います。
 

・当時のHP制作費と月間管理費

iモード元年の1999年あたりから、徐々に職場のプロモーション施策にインターネットを使う!ってのが方針に加えられました。

たまたま20代で、たまたまノートパソコンを持っていて、職場で一番ゲームに詳しくて、一応理系だったというざっくりした理由で、まんまとWEB広報担当にさせられてしまいました。

その時の職場というのはざっくりいうと「立ち上げ5年くらいで都内を中心に15店舗くらいキャバクラを展開する会社」でした。

当時はホームページ制作会社なんてのも業界にはあまり馴染みがなく、広告代理店の紹介で、そこのデザイン部門の中に恐らく一人か二人で無理矢理立ち上げた急造のWEB制作チームに、僕らの会社のHPの制作と月々の管理をお願いすることになりました。

製作期間は大体一ヶ月(打ち合わせ期間等を入れると正味二か月くらい)

ページ構成は「全体のトップページとそこからリンクしてある各お店ページ(各お店ページはイベント情報、ホステスさん紹介ページ、新着情報、地図、割引情報、求人情報が主なコンテンツ)が15軒分」とこんな感じ。

制作費は記憶では5〜60万くらいだったと思います。

少し安くしてもらったかわりに月々管理料+サーバー代で、1店舗2万円くらい支払っていました。

当時は、CMS(コンパネにログインしてコンテンツを更新するシステム)が主流ではなく、ウェブデザイナーさんに更新情報(例えばホステスさんが入店した時の素材とか、今月のイベントとかの情報)をメールで送って、HTMLで手打ち入力してアップロードしてもらっていました。
(サーバーとHTMLの仕組みについては、僕自身この時は全く理解してなかったので、これについては別の機会を設けたいと思います。)

当時はパソコンからインターネットをするというのが主流で、閲覧したお客様が割引券なんかを使おうと思ったら、プリントアウトしたものを持って来てもらうことになります。

最近では逆にちょっと古くさくなって来た”合言葉◯◯で2000円オフ!”なんていうのを思いついて、各店舗の店長に納得して活用してもらうのは、もう少しあとのことです。

そんな中、docomoのiモード対応携帯がリリースされ、自社HPにも携帯版ページを作ってもらい、それに合わせてメルマガも始めました。

この時は、取引業者にメール配信システムを扱っているところがあったので、そこに登録用のフォームを作ってもらって、アドレスを手入力して追加していました。

空メール送信で登録完了!なんていう機能もつけられなかったので、お客様がHPから自分のメールアドレスを打ち込むか、ホステスさんが集めて来たメールアドレスを「僕」が直接打ち込むか、の二択しかなく、圧倒的に後者が多かったのを記憶してます。

そして2000年になって、一気に世の中に普及して来たのが、予告にあった
 
「ほむぺ」と「スパムメール」
 
です。


・ブログサービスで誰でも発信可能に!

「ほむぺ」というのは、「魔法のiらんど」に代表される、無料で自分のHPを作れるサービスのことです。

「魔法のiらんど」は、自分のメールアドレスを使ってアカウントを登録して、「ほむぺ」のテーマ、タイトル、コンテンツを自由に選んで自分で運営しながら、見に来た人や他の「ほむぺ」運営者と交流することが出来るサービスです。

HTMLの知識がなくても、とりあえずHPを持てるということで、じわじわと利用者を広げていました。

日記とか、辞典作成とか、掲示板とか、相互リンク集とか、チャットなんかが人気の機能で、このころはリアルでの交友関係とはまた違った、異世界のハンドルネームだけで交流する独特の魅力がありました。(そして数多くの「パケ死」ユーザーが出ました。)

この「ほむぺ」ブームはこのあとも iモードの普及とともに数年の間続くのです。

いま思えば、これ自体すでにブログと呼んでしまっても、差し支えはないと思えるのですが、このころはまだ「ほむぺ」と呼んでました。


・出会い系サイトとスパムメールの流行

「スパムメール」というのは、「出会い系サイト」の誕生とともに大量発生した、知り合いでもないアドレスから無差別に毎日送信されるメールのことです。

少し前からパソコン向けの「出会い系サイト」というのは存在していたみたいですが、iモードの普及とADSL回線のサービス開始に伴って、業者が自社のADSL回線から、メールアドレスを自動生成するプログラムを使って1日に何千通という出会い系「スパムメール」を配信し出したのです。

このころは、docomo側でも、迷惑メール対策方法もなく、パソコンのメールアドレスからいくらでもスパムメールが配信出来たので、当時の出会い系サイト業者はウハウハに儲かっていました。

何たって、ほぼADSLの回線使用量(月額1万円以内)とパソコン一台だけで毎日1000人単位の携帯電話に直接宣伝がリーチ出来る上に、受け取ったメールからそのまま出会い系サイトのリンクをクリック出来てしまうという、
 
とんでもないチートな顧客開拓方法で出会い系サイトを開業する業者は後を絶ちませんでした。

しかも、当時はパケホーダイサービスもなかったので、メールを受信した側がパケット料金を何円と払うことになりました。

出会い系サイトの簡単な仕組みは、男性ユーザー(有料)と女性ユーザー(無料)が、伝言をやり取りする電子私書箱を発行して、メッセージをやり取りして、そのやり取り一回につき◯ポイント消費、んでポイントを300ポイントで3000円とかで買ってもらうんです。
 
いよいよ直接メールアドレスを教えてもらえるんじゃないか?
 
女の子と待ち合わせてデート出来るんじゃないか?
 
という男性のスケベ心につけ込んで、サクラと称した端末作業者が、ポイントを削っていくのです。

しかも携帯向け出会い系サイト黎明期は、ポイント発行が前払いだったので、課金のとりっぱぐれもなかったので、さらに儲かったそうです。

出会い系サイトの課金は、携帯会社の通話料金と一緒に回収することは出来なかったので、課金回収は銀行振り込みやカード引き落とししか方法がなく、宣伝・利用・課金のパーフェクトパッケージサービスではなかったものの、21世紀初頭の日本IT業界の一翼を担う一部のITベンチャー企業の軍資金になったとかならなかったとか、とにかくそれくらい、大きなお金が動きました。

誰もが「インターネットは儲かる」という言葉の意味が感覚的にわかるようになります。

そんな中
 
docomoのiモード公式コンテンツ
 
が、注目を集め始めるのです。
 

次回は、携帯キャリアの公式コンテンツについて、思い出し出し綴れればと思っています。