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つい先日このような記事が紙面を賑わせました。
 

ススキノで風俗店スカウト組織摘発 容疑で4人逮捕

北海道警は27日、女性2人にデリバリーヘルス(派遣型風俗店)の仕事を紹介したとして、スカウト組織の代表で会社役員(32)ら男4人を逮捕した。

会社役員の逮捕容疑は昨年、他の3人と共謀し、札幌市のデリヘル店に20代の女性2人を紹介し雇用させた疑い。

道警によると、組織には約20人が所属し、札幌市の歓楽街・ススキノで女性を勧誘するなどしていた。昨年1年間で250人以上を風俗店に紹介し、約1億2千万円の売り上げがあったとみて裏付けを進める。(引用:http://www.kyoto-np.co.jp

 
道外であれば他にもこういった大きな捕り物があったようです。
 

ホストクラブ通わせ借金→AV出演持ちかける “アジア最大級のスカウト集団”摘発、巧妙な「性搾取」の連鎖

路上で勧誘した女性を違法風俗店に紹介したとして、関西最大級のスカウト集団が10月、大阪府警に摘発された。集団は風俗店や不動産業、美容室などを展開するグループに所属し、スカウトした女性に系列会社が扱うマンションを斡旋(あっせん)する一方、傘下のホストクラブに通わせ、借金ができると返済のためにアダルトビデオ(AV)出演を持ちかけるなどしていた。専門家は「組織ぐるみで女性を搾取する巧妙なシステムだ」と指摘する。(引用:https://www.sankei.com

 
スカウトとは、主に路上で女性に声をかけ水商売や風俗などの高収入の仕事を紹介する業態。
1990年代あたりから渋谷や新宿で多く見かけるようになり、2000年代からすすきのでも見られるようになりました。

路上スカウトが社会問題となり出した2000年代には、迷惑防止条例の該当行為にスカウト・キャッチが含まれるようになりました。

ただそれだけでは、声かけしたスカウトマンを2日勾留して罰金もしくは厳重注意程度で済む事が多く、迷惑行為そのものに対する抑止力は低いままでした。

しかし2006年にとある大手風俗店グループがスカウト経由で女性を雇用したとして、グループの社長含む幹部がスカウト会社ともども逮捕されるという事件が起きました。

当時の業界の印象としては、「スカウトだけで店長や社長がパクられるわけないじゃん?どうせ未成年絡みだろう?」と予想していたのですが、何と容疑は”児童福祉法違反”ではなく”職業安定法違反”だったのです。

本件において職業安定法にある以下の部分が適用されたのです。
 

第63条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを一年以上十年以下の懲役又は二 十万円以上三百万円以下の罰金に処する。

(一)略
(二)公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

 
届け出済みの性風俗店に対して公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務と判断された業界にとってはかなり強烈な逮捕例で、大手グループを中心にスカウトとの付き合いを自粛する動きが起こり始めます。

一方では、スカウトありきでお店を運営しているところも根強く存続していて、当然スカウトの摘発の報は後を絶たず、逆にスカウトとわからない様な偽装をほどこしたり、大規模組織化しているようにも思えます。


永久バックでお店がジリ貧

現代のスカウトの報酬は”永久バック制”と呼ばれる歩合制で成り立っています。
女の子のお給料の月の合計金額に一定の割合をかけたものがスカウトバックとして支払われるシステムです。

この割合が年々上昇しており、以前は10%程度だったものが今では15%が通常で、高いところとなると20%以上と言われています。

さてこの金額、実際に一例を挙げて計算してみましょう。

バック率と呼ばれる女性のバックはプレイ料金の50%〜60%と言われています。割引でお客様からもらう料金が低かったり高バック率を謳っているお店の場合は更に引き上がります。

ここでスカウトバックを15%、女子給率を60%と仮定すると
 
スカウトバック=女子給の15パーセント

       =(売り上げx0.6)x0.15

       =売り上げx0.09
 
つまり、売り上げの9%がスカウトの取り分となるわけです。


風俗店の実質の売り上げは女子給を除いた部分(通称ギャラ抜き)なので、そこから家賃や人件費、広告費などを捻出し、税金なども支払った後に残ったお金が計上利益となります。

極端な話、もしも在籍女性の全員がスカウトの紹介による入店・在籍だったとすると、ギャラ抜きは40%ですから、そこから9%のスカウトバックを支払うという事は、実質売り上げの9/40=22.5%を持っていかれるわけです。

お店の利益率がもしこれを下回っていた場合、お店よりスカウトの方が儲かってしまうという理屈です。

かなり乱暴な言い方をすると消費税より高いです。


今は風俗店ってだけでウハウハに儲かるほど世の中甘くありません。何なら赤字の月もあります。消費税とスカウトバックだけは赤字でも減額されません。スカウトに依存しないお店作りを目指して欲しいものです。
 

次回は何故スカウトがなくならないのか?と題してその要因の一つでもある悪質店の詐欺的募集広告について記事を書いてみようと思います。