1カ月で女性を「落とす」 風俗店スカウトの誘い文句とうまみ
2022.3.1

「1人の女性を落とすまで、だいたい1カ月」

名古屋市中心部の繁華街・錦三(きんさん)でスカウトをしていた20代男性は言う。

「落とす」とは、女性を性風俗店に紹介することだ。ホストクラブ帰りなどの女性を狙って、一晩で数十人に声をかけたという。

錦三では、この男性のようなフリーのスカウトのほかに、スカウトのグループもある。

約40人が在籍した東海地方最大規模のスカウトグループ、通称「ラッシュ」が昨秋、愛知県警に摘発された。ラッシュの実質的代表の男(34)ら4人を、性風俗店に女性を紹介した職業安定法違反(有害業務の紹介)の疑いで逮捕したのだ。

スカウトは、どのように女性を風俗業に誘うのか。

このフリーの男性によると、まず、連絡先を交換して、数日後に喫茶店などで会う。

「短期間で稼げる」

そう言って、ファッションヘルスやデリヘルなど性風俗店で働かないかと話を向ける。女性が「キャバクラで働きたい」と言っても、性風俗店の方がいいと勧める。

そのほうが「うまみ」が大きいからだ。

業界では、キャバクラは紹介料として数万円を受け取るだけだが、性風俗店の場合、女性の売り上げの15%程度を受け取れるとされる。女性が店で働いている限り、スカウトも収入が得られるのでもうけが大きい。

男性は、女性たちを店に紹介した後も、悩みごとなどを聞くようにしていたといい、「ウィンウィンの関係」と言い切る。

「女性に寄生してお金を得ているのは事実だが、スカウトという後ろ盾があるから女性も安心して働ける」

愛知県警によると、約40人のグループ「ラッシュ」の女性の紹介先は、錦三や栄地区を中心に100店舗を超えていた。

多いときは月3千万円超の収益があったとみている。

実質的代表の男らの公判では、グループの実態と徹底した情報管理が浮き彫りになった。

実質的代表の男はグループ内では「社長」と呼ばれた。補佐する「統括」に加え、紹介先ごとに分かれた「性風俗班」「キャバクラ班」には班長もいた。

統括らは幹部会議を開いたり、各班の業務を管理したりした。店からの報酬は、いったん社長のところに集められた後、成績などによって分配された。
朝日新聞デジタル

文中では「女性の売上の15%」とあるが、これは女性のギャラの部分だと思われる。
例えばプレイ料金20,000円、女子バック12,000円とかだと、店落ちと呼ばれる粗利は8,000円となる。(正確には雑費や税金と呼ばれる女子給与から差し引かれるものもあるが、今回は割愛)

もし売上=プレイ料金だと

20,000円 x 15% = 3,000円となり、

店落ちは8,000円 - 3,000円 = 5,000円

お店とスカウト会社の取り分が5,000円 : 3,000円


女性のギャラ分の15%なら

12,000円 x 15% = 1,800円となり

店落ちは8,000円 - 1,800円 = 6,200円

お店とスカウト会社の取り分が6,200円 : 1,800円

これでもお店側は家賃、スタッフの人件費、営業や求人の広告費などの固定経費を払わなければならないので、かなりしんどいはず。

スカウトとスカウトだよりに入店してくる女性の為にお店をやっていると思われても仕方がないであろう。


(参考記事)まだスカウト使ってるの?摘発と永久バックの二重のリスク