秋葉原の“メイドカフェ”が突如休店 背景に100万円超の商品ねだる騒動が…
2022.4.13

東京・秋葉原で人気を博すメイド系コンセプトカフェ「M店」が11日、突如短期間の休店を発表した。その経緯を追っていくと、とあるトラブルが…。


■メイドが「営業」?

今回休店の原因となったのは、ツイッター上での騒動によるもの。

トラブルに巻き込まれたのはツイッターユーザーである現役大学生のぎるさんだ。日々、コンカフェにおける高級ボトルにまつわる内容を発信していたところ、11日にM店のとあるメイドからダイレクトメッセージが届いた。

メッセージの主旨は、来店して高級ボトルをいれて欲しいという「営業」。100万円前後はする高級ブランデー「ルイ13世」の名に触れ、「コンカフェ嬢でルイ13世を開けてもらってる人がいないら私はそれを開けて欲しい」「売り上げ1000万が1番の目標」「正直お金持ちのフリして開けてくれなかった人とか沢山いるからそーゆーのに飽き飽きしてた」(原文ママ)など強気な言葉が並ぶ。

そのお願いをぎるさんが断ったところ、「またね~」と突然ブロックされやり取りは終わった。
 

■店には50万円のボトルも

M店は2020年7月にオープンしたコンカフェ。夜だけ営業、さらにはカウンター越しにメイドが付くガールズバースタイルの店で、店内のサイバーな装飾、有名衣装デザイン会社と完成させたキュートなメイド服が話題となり、オープン直後から人気を博した。

システムは、40分アルコール・ソフトドリンク飲み放題が3,000円(女性は1,500円)、メイドに“プレゼント”するドリンクは1杯1,000~1,500円だが、公式サイトにはさらにボトルメニューの記載があり「モエシャンドン(白)」20,000円、「シンデレラ」30,000円などのほか、500,000円にも及ぶ高級ボトルもあった。

昨今、夜のコンカフェ業界では、ボトル売上に応じたキックバックがメイド本人に入るシステムが常識。太客は小遣い代わりに推しメイドにボトルを入れ、メイドが客にボトルをねだることは珍しくない光景だ。話を聞いたコンカフェ通の20代男性は「秋葉原に昔からあるメイドカフェと最近のメイド系ガールズバーは全くの別物。後者の中にはSNS上で積極的に営業をかける店も多いです。ボトルを入れた客には多くのメイドが入る非公開SNSグループへの招待、または少人数でデートできるオフ会参加券…という“特典”を設ける店舗もあります」と明かす。

これまでの数千円で終わるメイドカフェのイメージとは違い、高額化した接待重視の店が跋扈しているというのだ。


■運営側がさらにあおる事態に

話を戻す。件のDMをぎるさんがツイッター上に明かすと、M店公式アカウントが反応。状況はさらに悪化することになる。

無礼なメイドの行為を謝るどころか、「今まで女の子から相手にされてこなかった臭がプンプンするw ちょっと可愛そうだからみんな相手にしてあげてw」と、あろうことかぎるさんへのあおりコメントを添え、投稿を拡散させたのだった(現在は削除)。

この顛末について、「こんな嫌な気持ちになったのははじめて」とぎるさんは憤る。「深夜の投稿だったので夢かと思いました。丁度スペースで友人と会話している時だったので友人たちも驚いていました」と、店側の“追撃”について衝撃を隠せなかったという。


■「真面目に働いている嬢が…」

その後、この騒動は拡散。一転して店側はこれまでのやりとりをツイッター上で謝罪した上で、11~12日の営業を停止するという措置を公表した。

ぎるさんは「謝罪はされましたが全く誠意を感じられるものではありませんでした。当事者本人からの謝罪を要求しているのにも関わらず、本人たちからの謝罪は12時間以上経過してからの状況」と怒りを隠せない。

さらに不信感も。「お店をお休みにしたのも、とりあえず今日明日は休みにするかというような感覚だと思います。お店のアカウントでのことの経緯や、誰がどのようなことをして自分を貶めたかなどは一切言及されていませんでした」(ぎるさん)。

ネット上では今回の一部始終に、「真面目に働いてる穣が可哀想」「客のことをバカにしてるってのが露呈された形」という厳しい声がある一方、「一応これで一区切り」「今回の件は反省が必要だけど、がんばれ」と店側の謝罪を評価する声も一定数上がっている。

かつての黎明期”タイムチャージもないメイド喫茶”から”タイムチャージや飲み放題システムを導入したコンセプトカフェやガールズバー”が主体となって、10年ほど前から業態的には安定して来たと言えます。

ワンドリンクで長時間粘るヤバい常連たちは徐々に姿を消し、価格と女子時給と店利益のバランスが整備され、業態として定着したと感じたからです。

しかし、今となっては、こういったコンカフェやガールズバーだけでなく、ニュークラにおいても、基本セット+レギュラードリンク(通常ボトル+割り物)+キャストドリンク的な遊び方をする人の肩身は年々狭くなってきています。

JKリフレしかり、客単価(つまり女子バック)の異様に低い激安風俗しかり、裏オプありきのビジネスモデルは、ありとあらゆる業態に根を下ろしてきていると感じます。

もちろん、高額なボトルを要求するなとか、そういったお話ではなくて、客の値踏みや育成などの、かつてのプロホステスたちが当たり前にスキルアップしてきた道を通らずに高額バックを求める接客員が増えてきているのが、本来の問題であると考えます。

これからはそういったさじ加減の出来る接客員のいる舵取りのうまい運営が生き残っていくのではないでしょうか?