“日本最大級”ハプニングバー摘発 わいせつ行為の場を提供か
2022.5.9

 東京・渋谷区のビルで日本最大級をうたうハプニングバーが摘発され、経営者の男ら10人が逮捕されました。

 ハプニングバー「眠れる森の美女」経営者・廣瀬理基容疑者(40)ら10人は7日深夜、客同士が他の客の前でわいせつな行為をする場所を提供した疑いが持たれています。

 警視庁によりますと、廣瀬容疑者は表向きは飲食店として営業する一方で、「日本最大級のハプニングバー」をうたい、マジックミラーを設置した部屋などを提供していました。

 廣瀬容疑者は容疑を否認しています。

 店はおととし10月から営業し、5億円以上を売り上げたとみられています。
Yahoo!ニュース

上記記事はテレ朝NEWSでも報じられ、その他各媒体でも一斉に報じているが、特に以下の記事が詳しい。

「日本最大級」渋谷ハプニングバー経営者ら10人逮捕 マジックミラー使い公然わいせつほう助か

来店した客のわいせつな行為を手助けしたとして、警視庁保安課と渋谷署、東京湾岸署など計11所轄の共同捜査本部は9日までに、公然わいせつほう助の疑いで、東京都渋谷区道玄坂2丁目のハプニングバー「Sleeping Beauty~眠れる森の美女~」経営者の男(40)と、従業員で21~42歳の男女9人を現行犯逮捕した。

同課は公然わいせつの疑いで客の男女も現行犯逮捕したが、いずれも既に釈放されている。

同課によると、店は男女が交流できるハプニングバーとして「日本最大級」をうたっていた。2020年10月以降、5億円以上を売り上げたとみられる。

逮捕容疑は共謀して今月7日深夜、店内の不特定多数の客がマジックミラー越しに見える状態で、客の男女2人が裸でわいせつな行為をするのを手助けした疑い。経営者の男は「納得できない」と容疑を否認している。

同店のツイッターとみられる投稿などによると、ゴールデンウイーク期間中の4月29日から、毎日企画イベントを組んでいた。容疑のかかっている7日については、「アニソンDJ」が出演し、「みんなで彼シャツ着て ローション水鉄砲で」などと記されたフロアイベントの告知が残っている。

また、5月4日には「最新の流行水着など男女の水着を多数取り揃(そろ)え」、同5日は「エロたのしいアトラクション終日放置」などのタイトルとともに、「カップル企画 彼女なら彼の○○○を当ててみよう」とのうたい文句が記されている。

店は渋谷・道玄坂のラブホテル街にあり、通常時は店の入り口に「ラブホテルではありません」との看板が掲げてあり、インターホンで来店を告げると従業員が出てきて店内へと案内するシステムだったという。営業時間は午後から翌朝まで。男女やカップルでそれぞれ入会金やチャージ金額が異なり、女性単独の場合、チャージは無料との情報もある。インターネットやツイッターで集客し、セーラー服のようなコスチュームも用意されていたという。
日刊スポーツ

個人的にハプニングバー自体は風営法的にもグレーゾーンと認識している。

というのは、ハプニングバーのビジネスモデルが「男女間の性的な欲求を満たすことで対価を得る」ことに帰結するからだ。

さらに付け加えると件の店舗は「本庁管轄下で派手にやりすぎた」という部分もあったと憶測する。


ハプニングバー経営者ら逮捕 国内最大級、わいせつほう助か―警視庁」(JIJI.COM)

渋谷のハプニングバー経営者ら10人を逮捕 公然わいせつほう助容疑」(毎日新聞)

“日本最大級”ハプニングバー摘発 “客のわいせつ行為”見られる状態に」(FNNプライムオンライン)


(5.12追記)以下の記事も詳しく報じています。

渋谷で15年、老舗ハプニングバーの摘発なぜ今? 「内偵捜査」で狙っていたか 弁護士「起訴もありえる」

経営者らは7日深夜、客の男女がわいせつな行為をする様子を不特定多数の人に見える状態の部屋「プレールーム」を提供した疑いがある。マジックミラー越しに、中の様子が見える状態だったという。

各社の報道によると、店は表向きは飲食店だが、「国内最大級の規模のハプバー」とされ、15年ほどの歴史とともに年間約3億円の売り上げがあったと見られるという。

●公式サイトには「世界最大級のハプニングバー」という痕跡

報道によると、経営者は容疑を否認しているが、すでに閲覧できなくなっている公式サイトでは「ハプニングバー、カップル喫茶とは違う」とうたっていた(2009年ごろまでは「世界最大級のハプニングバー」としていた)。

摘発当時、店は大型連休のイベント最終日で、客が80人ほどいたという。店のものとみられるSNSでは「みんなで彼シャツ着てローション水鉄砲で(中略)あそんじゃおう」などの催しが紹介されている。

ハプニングバー(ハプバー)では、客同士が店内で性行為など(ハプニング)をすることがあるとされる。報道を前提とした場合、このハプバーはなぜ摘発されたのだろう。

ナイトビジネスにくわしい若林翔弁護士によると、ハプバーには風営法上の規定はなく、「一般的なバーと同様、深夜酒類提供飲食店として営業しているケースが多い」。つまり、ただの飲食店と同じ扱いとなるというのだ。

今回の摘発では、わいせつな行為をした客の男女が公然わいせつ罪の現行犯で逮捕されるとともに、場を提供した経営者や従業員は公然わいせつ罪の幇助犯として逮捕された。

「ハプバー内でのわいせつな行為は、不特定多数の人が容易に知りうる状態といえ、公然わいせつ罪の保護法益である社会の健全な性秩序が乱されたといえます」

●現行犯逮捕できるタイミングを狙っていたか

報道によると、店は客に身分証を提示させ、摘発を逃れていたという。

「逮捕までしっかりと内偵捜査をして、現行犯として逮捕できるタイミングを測っていたと考えられます。

今後は、不起訴となる可能性もあります。特に、客や従業員は不起訴となる可能性が高そうです。他方で、経営者に関しては、略式起訴で罰金となる可能性があります。容疑を否認していた場合には、証拠状況にもよりますが、正式に起訴される可能性もあるかと思います」
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