キャバ嬢が稼げる時代は終わりか 若者には不必要? 止まらない地方店の衰退、雇用形態にも変化
2023/3/10

【カワノアユミの盛り場より愛を込めて】

地方のキャバクラの衰退が止まらない。以前も若い男性のキャバクラ離れで地方店が減少している話を書いたが、マッチングアプリの増加で男女が簡単に出会えるようになり、いまどきの若い男性はわざわざ高額な金を払ってまで女性と飲みたいとは思わないようだ。

高級クラブであれば企業が接待で使うことも多かったが、いまやキャバクラの客層は自腹で飲みに来るオヤジ客ばかりで客単価も安いとか。ボトルはおろかレディースドリンクすら飲ませず、ワンセットで帰るのは当たり前。そんな影響でキャバクラの雇用形態にも変化が訪れているという。

大阪ミナミにある大衆キャバクラで話を聞くと、現在の時給は1800~2000円程度。キャストはレギュラー出勤ではなく、昼職との掛け持ち嬢ばかりで週1~の自由出勤という。指名バックや同伴バックはなく、ドリンクバックも1杯たったの100円。約5年前のミナミでは、アルバイトの時給は3000円前後、指名や同伴バックは1000円程度でバックは売り上げの10%が相場。代わりに出勤は週3以上の固定だった。

コロナ禍の大阪では府独自の基準で休業要請も出て、ミナミは関西でも最も打撃を受けた夜の街だったと思う。さらに、若者のキャバクラ離れが追い打ちをかけ、こうしてアルバイトしか雇用しない店は増えている。有名店であれば夜1本で働くキャバ嬢もいるが、不景気のいまとなっては少数派だ。地方となればなおさらで、キャバ嬢の時給は数年前に比べると明らかに下落している。

キャバ嬢=稼げるという時代はもう終わりつつあるのか。キャバクラは一緒に行く男同士の友情を深めたり、普段あまり話す機会のない職種の女性とコミュニケーションをとる場所だと筆者は思っている。でも、いまの若者には不必要と感じるのだろうか。かつてキャバクラに身を置いた者としては寂しくもあるが。

その代わりに、グレーなガールズバーやコンセプトバーが増えた気がする...