パパ活から結婚、20代妻と「子作り契約書」交わした資産家50代男性が妻に抱く”疑惑”2024/6/22024年4月22日、25歳の女に名古屋地裁で有罪判決が出された。女はSNS上で「いただき女子」を自称していた。問われた罪は、男性に恋愛感情を抱かせて金を出させるマニュアルを作成し販売していたことと、3人の男性に「金に困っている」と嘘をいい、1億5500万円をだまし取ったことだという。相手の恋心を利用して、金を引き出す事件は他にも多い。話題のロマンス詐欺のほか、恋愛詐欺など多々ある。オレオレ詐欺などと言われる特殊詐欺も、親が子を思う愛情につけ込んでいるともいえる。報道されないだけで、多くの詐欺事件が起こっているのではないだろうか。また、無事に交際や結婚に至ったとしても、男女を結びつけているのは「金」だ。愛情が存在しない関係のまま、長い人生を共に過ごすことはできるのだろうか。キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんは「“いただき女子”の報道以降、パパ活から結婚したという人の調査が急増しています」と語る。彼女は浮気調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。山村さんに依頼がくる相談の多くは「時代」を反映している。同じような悩みを抱える方々への問題解決のヒントも多くあるはずだ。個人が特定されないように配慮をしながら、家族の問題を浮き上がらせる連載が「探偵が見た家族の連載」だ。今回山村さんのところに相談に来たのは、53歳の会社経営者・紀雄さん。「結婚して1年なのですが、妻の行動が疑わしく、困り果てています。どうにかならないものでしょうか」と憔悴した様子で、山村さんに連絡をしてきたのだが……。28歳の妻がほとんど家にいない
今回の依頼者53歳の紀雄さんは都心近郊で物流関係の会社を営んでいます。1年前に結婚した28歳の妻がほとんど家におらず、結婚時の契約書にあった「子供を作る」という責務も果たさない。家でイライラして暴れることもあると言います。紀雄さんは、小柄で色白で優しそうな風貌をしています。頭髪も薄く、白髪混じりでお腹も出ていますが、年相応で、経営者としての安心感を与えます。人間としての魅力的にあふれる男性です。誠実さが全面に出ており、「色気」という言葉とは真逆のタイプ。多くの人が「この人は、絶対に浮気しないだろうな」と思うような方でした。「僕はずっと仕事一筋だったんです。大学を出て銀行に就職したのですが、28歳の時に親から“助けてくれ”と言われ、家業を引き継ぎました。赤字を立て直し、30人以上の従業員を守ったあたりで、会社を育てることが楽しくなり、20年以上、突っ走り続けたのです」その結果、会社は軌道にのり、大きくなりました。人望があり、経済力のある紀雄さんに結婚の話もありました。しかし実は紀雄さんは超メンクイ。親は紀雄さんに後継を望み、結婚を急かしましたが、紀雄さんには容姿に対する厳しい条件があるため、結婚相手選びは難航したのだそうです。性的欲望は強いほうだそうですが、紀雄さんにはお金があるので、元グラビアアイドルやタレントの女性とワンナイトな関係を楽しむことが多かったとか。「それでよかったんですけれど、コロナの時に、誰にも会えなくなり、“僕の人生、なんだったんだろう”と思うようになって、結婚を意識して女性を探しはじめました」マッチングアプリではなく「パパ活アプリ」で婚活
そこで紀雄さんが利用したのは、パパ活アプリでした。なぜ、マッチングアプリではなかったのでしょうか。「パパ活の方が容姿良くて若い女性が多いから。それに、僕はどこから見てもおじさんで、身の程知らずと思われるくらいのことは知っていたので。僕は20代で子供が産める女性と出会いたかったんです」本音は、これまでプロの女性とばかり接してきたので、通常のマッチングアプリでの女性が怖かったようです。そこでセミプロとも言えるパパ活女性で、素人の女性に慣れておきたかったこともあるとか。ではどんな婚活だったのでしょうか。「だいたい、恵比寿で待ち合わせて、食事で2万円、大人な関係で3〜5万円というのが多かったですね」紀雄さんは、経営者や友人としては魅力あふれる人物ですが、男女関係になるとなかなかうまくいかなかったそうです。パパ活をした女性から「また会いたい」と言われることは少なかったという。「諦めかけた時に、妻と出会いました。こっちもたかってくるようなパパ活女子たちにイラついていたので、最初のデートを安い居酒屋にしたんです。でも、“美味しい”とよく食べてくれて、僕のために割り箸を割ってくれたんです。そういうちょっとした優しさに感動してしまったんです。何より笑顔が可愛い。すっかり僕の方が好きになってしまったんです」彼女から「会いたいな」とLINEが…
彼女は紀雄さんに 、おはよう、おやすみ、ちゃんとお昼食べた? 会いたいな、などとLINEを頻繁に送ってきた。「そろそろ付き合っているのかな、と思った頃に、“もう会えない”と連絡が来た。理由を聞くと、ストーカーになった元彼に居場所が見つかってしまったという。引っ越ししなくてはならず、迷惑はかけられないという。彼女は当時派遣社員をしていたので、カツカツの生活をしていたことは知っていたので心配になりました」紀雄さんが「お金は大丈夫?」と聞くと、「借金する」という。そこで、紀雄さんは車を飛ばして彼女に30万円を渡しに行きます。彼女は「助けてくれてありがとう」と涙を流し、紀雄さんに抱きついてきた。その日、初めてキスをしたそうです。「あれが私の初恋だったんです。次のデートから“もう、付き合っているんだからお金はいいよ”と言われました。それに感動してしまったんですよね。そのうちに彼女が体調不良で働けなくなったというたびに、助けてあげていましたよ。そのうちに、向こうから“結婚したいな”と言ってきたんです」紀雄さんが彼女に渡したお金の総額を聞くと、1年間で200万円以上でした。その金額からも、彼女のことを相当好きになっていたことがわかります。「結婚して回収したい思いもありましたが、彼女を自分のものにしたかった。ちょっとバカなんですが、エッチが好きで、よく笑って気が利く女が家にいてもいいのではないかと。そこで結婚することにしたのです」「婚前契約書」で子供の親権まで設定
紀雄さんの両親は「騒動の種になる」と大反対します。そこで紀雄さんは、弁護士に依頼して婚前契約書を作成。財産、負債、子供(親権)、親族との関わりなどについて、細かく決めた。「子供は作る、その親権は僕、妻の親族にはなんの援助もしない、家事労働の対価と生活費として月に30万円を支払うなどを明記しました」そういえば、大谷翔平選手が結婚会見で「子供は欲しいか」と記者から聞かれた際、「もちろんそうなればいいですけど」と前置きしながらも、「自分以外のことは言うと叶わないような気がするのであんまり言いたくないって感じですかね」と答えたことに賞賛が集まりました。
それくらい「子供を作る」というのは希望通りにならない奇跡のようなもの。それについて契約書で「子供を作る」と明記してしまうことはプレッシャーになるのでは? とも感じます。新婚生活は23区内にある、紀雄さんの持ち家でスタートしました。同じ敷地内には、高齢の両親も住んでいます。しかし、結婚から1年が経ちましたが、妻が妊娠しない。かつ、紀雄さんが仕事に行っている間に、妻が外出している。加えて「友達の家に泊まる」と外泊も増えているという。「それを指摘すると、ドアをバンと閉めたり、台所の隅に食器を投げつけて割ったりするんです。結婚前まで夜の生活が情熱的だったのに、結婚してからは明らかに手抜きをしている。これは浮気なのではないかと思ったのです」紀雄さんは、どうしても子供が欲しい。加えて離婚はしたくないと言います。「妻と結婚したのは、子供が欲しいこともありますが、心の安定のため。これから親の介護もあるし、自分だってどうなるかわからない。僕は一人っ子だから、将来が心配なんです。もし、妻が浮気をしていたら、相手と別れさせたい」◇「お金からスタートしたパートナーシップ」であっても、幸せなカップルが成立することももちろんあるだろう。結婚の形はそれぞれで、何より夫婦が互いに納得し、健やかであれば問題はない。
しかし子どもが授かるか否かは繊細で、絶対とは言いきれないことなのに、それも「契約書」に盛り込んでいることは気になってしまう。
「ちょっとバカなんですが、エッチが好きで、よく笑って気が利く女が家にいてもいい」という言葉からも、妻を馬鹿にしている様子も垣間見られる。
さらに契約書によって婚姻生活が縛られている。このような状況で「信頼関係」のある結婚生活を送れるのだろうか。そして妻は浮気をしているのだろうか。
(現代ビジネス|探偵が見た家族の肖像 山村 佳子)
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