新元号も発表され、平成という時代が2019年4月いっぱいで終わってしまいます。
30年と言うと昭和の60年超と比べれば半分にも満たないですが、色んなことがあったなぁと思います。
性風俗というジャンルにおいても、平成元年時と平成31年時では、ガラッと様変わりしています。
ということでまずはざっくりと振り返ってみようと思います。
1、フードルブーム〜イメクラと性感ヘルス
90年代にドンドンと増えたマンションや雑居ビルでの無届け風俗店の2大コンテンツ「イメクラ」と「性感ヘルス」。平成初期から2005年前後の大摘発時代までは、この2大業種が風俗の主役だったと言っても過言ではありません。
無届け店の急増に伴い、お店とユーザーを繋ぐ情報媒体が増えていき、そこで取り上げられた人気看板嬢がフードル=フーゾクアイドルと呼ばれるようになりました。
2、デリヘルの誕生
1999年の改正風営法の施行によって、派遣型(出張型)のファッションヘルス=デリバリーヘルス・デリヘルが誕生しました。背景としては上記の無届け店を管理下におくためともいわれています。
ホテル街の近くに受付を設けるホテヘルや、近隣のレンタルルームを利用させるタイプから、受付は置かずに電話でオーダーを取って、指定のホテルや自宅に派遣するタイプなどがあります。
当時そこまで注目されていなかったデリヘルですが、無届け店の摘発とともに、加速度的に増えていきます。
同じ頃地方都市でもデリヘル開業が盛んとなり、今では全国で2万軒の届け出店舗があると言われています。
そしてこの法改正によって2000年初頭の大摘発時代がやってくるのです。
そしてこの法改正によって2000年初頭の大摘発時代がやってくるのです。
3、水商売の変遷
昭和の終わりの80年代に誕生したキャバクラがまだまだ元気だった平成初期。50坪を超える中大型のお店を多数抱える大手キャバクラグループが繁華街に店を構えていました。
いわゆる素人風の女の子がお酌をしてくれるサービスのお店の元祖は、厳密に言えば1950年代に大阪に出来たアルバイトサロンまで遡るのだが、こちらは手コキやお触りサービスを売りにするお店が増え始めた結果、キャバクラよりもピンサロの元祖と捉えられている。
またアルサロが画期的だったのは女の子の給料がチップ制からノーチップ制を導入した点である。
(※諸説あり)
またこの頃、池袋や六本木、歌舞伎町から中央線沿線などで、ランジェリーパブや制服系パブも流行。
90年代中盤になるとセクキャバと呼ばれるお触りの出来るキャバクラが全国各地でオープン。セクキャバは現在に至るまで主要コンテンツの一つとなっています。
2000年代になるとガールズバーやガールズ居酒屋などが流行しはじめ、現代ではガールズバーはコンセプト系やセクシー系など多様化を見せています。
また、嬢王や夜王などのお水を舞台にした漫画やドラマが流行し、キャバ嬢・ホストブームが起こりました。
4、出会い系の変遷
バブル期に誕生して出会い系のメインステージだったテレクラや、そこでのテレホンセックスをさらに広く認知させたのがダイヤルQ2とツーショットダイヤルです。情報料金をNTTが徴収してくれるとあって、Q2とツーショットでひと山当てた業者も続出しました。
90年代中盤に入ると、コギャルや援助交際といったキーワードが現れ始めます。ポケベル売春の流行です。
さらに2000年のiモードの登場によって、出会い系サイトが登場しました。(2003年の出会い系サイト規制法により未成年の利用は禁止)
また、mixiなどのSNSでのネットナンパや、スマホの登場によってマッチングアプリが誕生しました。
2005年頃から出会い喫茶と呼ばれる実店舗型の出会いスポットが誕生し、その後2010年代になると相席パブや相席居酒屋といった亜種も増えていきました。
5、風俗情報媒体の変遷
上述のフードルブーム時には10誌を超える専門情報誌が毎月発売されていましたが、ウィンドウズ98の発売あたりから、インターネットが普及しはじめ、東京トップレスやビッグデザイアといった風俗情報サイトが誕生。
2000年代に入るとADSLによるブロードバンド化が進み、一気にインターネットが安価で一般的なものとなっていきます。
ラブギャラリーやヌキなび、よるともネット、ぴゅあらばなどが首都圏で誕生し、風俗媒体の主役は紙からネットの時代と移っていきます。
各地方都市でも、2005年あたりから情報サイトが増えていき、風俗店でも公式サイトを公開するお店が増えていきます。
さらに高収入求人についても、15なびが先鞭をつけ、続く形で様々な求人サイトが誕生しました。
2010年iphone4の日本発売の頃を境に、スマホ所有率が上がってくると、各サイトや店舗公式サイトでスマホ版が誕生しました。
風俗情報閲覧の舞台がスマホに移り変わる時期に風俗媒体の勢力図にも動きが現れ、このタイミングでヘブンネットとガールズヘブンが台頭。次々とローカルサイトを駆逐、ネット媒体での影響力を追い風に、紙媒体での盟主の座もマンゾク・ユカイからシティヘブン・ララとなります。
現在メガポータルでは、営業サイトはぴゅあらば、求人サイトはバニラが何とかセカンドチョイスとして対抗していますが、ヘブンの牙城はアクセス数、出稿価格ともに断トツとなりました。
今後東京五輪に向けて、どんな変化が現れるのか、注目したいところです。
6、スカウトの台頭
平成に入ると、AVや水商売、風俗店のスカウトマンが渋谷や新宿、池袋の街頭に立ち始めます。
2005年にはスカウトグループの抗争を描いた漫画もヒット。永久バック制の導入により、スカウトは店舗と肩を並べる一大勢力となっていきます。
一方でスカウトが遠因で摘発されるキャバクラや風俗店も出て来て、アングラ化するものの未だに根強く業界との関わりを持っています。
7、平成の風俗業界の事件
詳細はあえて避けますが、エイズ騒動(90年頃)や各所での火災、従業員や客によるオーナー「下剋上殺人」や嬢「ストーカー殺人」、従業員「リンチ殺人」などの目を背けたくなるようなトラブルも多発。
また大手グループの一斉摘発などや脱税事件なども新聞を賑わせました。
と、ざっくりとですが、平成の風俗業界にまつわるニュースや事件についてまとめてみました。
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