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★払っているはずの家賃が滞納?
 
とある飲食店が、払っているはずの家賃が滞納しているとして、いきなり退去命令を受けたという情報を得ました。

この飲食店さんは、これまでずっと滞りなく家賃を払っていたんだそうです。

なのに、どうして家賃滞納での退去という状況になってしまったのでしょうか?

それは、今回の物件が、いわゆる大家直契約や管理会社を間に挟んでの契約といったマンションやアパートとは違った特殊なケースだったからです。
 

★よく耳にする管理会社って何?

一般に居酒屋やレストランなどの飲食店はテナントビルの一部ないし全部を賃貸契約してお店を営んでいるのですが、テナントのオーナー(大家)と飲食店(店子)の間に管理会社が入ることがあります。

管理会社ってのはみなさん耳にしたことがあると思います。

物件の持ち主である大家が、遠方に住んでいたり、飲食店テナント運営のノウハウがないなどの理由で、テナントビルの運営をプロの管理会社に頼んで、入居者の募集や家賃の回収など、物件の管理全般を代行してもらう仕組みです。
 
 
今回のケースでは、管理会社ではなくテナントブローカーが間に挟まった物件でした。

テナントブローカーってのは元々は飲食店向けではなかったテナントをリノベーションしたりして、それまで入居率や賃料の低かった物件の稼働率や投資効率の向上を図る業者のことです。
 
 
ブローカーなんて聞くと、悪い人みたいなイメージですが、列記とした普通のお仕事です。

間取りや立地が悪かったり、老朽化してしまったテナントビルを、新たな価値とマッチングして生まれ変わらせるというのは、今後の地方都市において非常に意義のある事です。

今回の被害にあった飲食店は大家との間に、このテナントブローカーが入っていて、又貸しもしくは家賃の回収をブローカーが代行するという契約となっていたようです。
 
 
もうおわかりかと思いますが、このブローカーが店子からの家賃を大家に収めておらず、結果退去となり、大事なお店を失うことになってしまったわけです。
 
 
「もう◯氏は信用出来ない…騙された…」
 
「え?今誰って言いました?」
 
 
元店主の口から聞き覚えのある名前が上がって来たのです。
 

★20年に渡り同じ手口をくり返す確信犯

この人物は、過去にも古い雑居ビルを一棟借りして、家賃・光熱費・酒代などを各店舗から回収しておきながら、大家やガス会社、酒屋などへの支払いを滞納したり、持ち物件で一時的に営業していた飲食店のスタッフの給与を遅延したり、開店前の内装費を店子から取り上げておきながら工事代金を払わない…などと、知る人ぞ知る悪名高いブローカーです。

方々から総スカンをくらい、管理していた物件も債権のカタに取り上げられたと耳にして以来、さすがに札幌では仕事出来ないだろうと思っていたところに、このネタです。
 
 
まさか、いまだにこの人物と仕事する大家がいようとは?はなはだ疑問ですが、個人の大家だと札幌在住じゃなかったり、札幌市内の情報が入りにくいのかもしれません。

そういった情報に疎い大家を狙い撃ちにしているのだとしたら、悪質を通り越して詐欺行為です。
 

★そういった悪質ブローカーに騙されないためには?

入居する店子さんにとっても、テナントを募集する大家さんにとっても、まずは情報を得ることが大事になって来ます。

飲食店にとってと切っても切れないのが、酒屋さんです。札幌市に配達してくれる酒屋さんは色々と相談に乗ってくれる頼もしい存在。もちろんそういった情報にも強いです。

今現在どこかで働いていれば、必ず食材や酒・飲料類の業者と取引があるはずです。まだ物件がはっきり決まっていなくても、開業を視野に入れている人は酒屋さんに相談するのが一番です。
 
「◯◯って人から物件の紹介があったんだけど…」
 
と遠慮せずに聞いちゃいましょう。
 
 
店子を募集しているオーナーさんの場合は、今も管理会社や募集を代行している不動産屋さんとのお付き合いがあると思います。長年の信用のある業者さんがいれば、遠慮せずに相談してみることをオススメします。

当然新しい業者よりも今までの付き合いのある業者さんを優先してください。
 
 
店子さんも大家さんも甘言に引っかかる前に、色々な人の意見や情報を聞いておくことは、後のトラブルを防ぐ意味でも重要です。面倒くさがらずにきっちり調べてから契約しましょう。